企画書をAIに頼む前に、決まっている材料と、まだ決まっていない条件を分けます。そのうえで「誰に何を判断してほしいか」を伝えると、見栄えのよい文章だけでなく、説明の順番を検討できます。最初は1枚分の構成案に絞ると、不足している情報を見つけやすくなります。
ここでは架空の「初心者向けAI学習会」を教材にします。記載する企画案は、実在するイベントの開催情報や実績ではありません。
最初に、読み手と決めてほしいことを書く
同じ企画でも、会場の担当者に相談する資料と、参加を呼びかける案内では、必要な内容が異なります。まず「この資料で次に何を決めるか」を一文にします。
教材では、「学習会の準備を進めるか、協力者に相談する」ことを目的にします。参加申込を集める完成版の案内ではありません。
資料作成の全体像は、AIで資料を作る方法でも紹介しています。今回は、スライドの装飾より前の構成づくりに集中します。
材料を「確定・提案・未定」に分ける
次のように、使ってよい情報を渡します。
教材用の架空企画
資料の目的:学習会の準備を進めるか、協力者に相談する
確定している方針:
・対象は生成AIを初めて使う人
・自分で作った短い文章の要約を練習する
・実在する顧客情報は教材に使わない
・AIの回答を原文と比較する時間を設ける
提案:
・参加者同士で、使った指示文を比べる
未定:
・開催日、会場、参加人数、参加費、予算
・必要な運営人数
・利用するAIサービス
これだけでも、目的、対象、内容、確認事項の骨格を作れます。未定の数値をもっともらしい金額や人数で埋めると、相談資料が確定事項のように読まれてしまいます。
まず見出しと、各欄の役割だけを頼む
いきなり完成文にせず、読み手が判断しやすい順番を検討します。
この材料から、1枚の企画書の構成を提案してください。
読み手:準備を一緒に進めるか検討する協力者。
判断してほしいこと:企画の方向性と、次に確認する条件。
出力:
見出し/その欄に書くこと/使う材料/不足している情報
ルール:
未定の数値、実績、開催場所、サービス名を作らない。
「提案」を確定事項として書かない。
想定効果は実績と分ける。
本記事で用意した構成の見本は次のとおりです。
| 見出し | その欄に書くこと | 使う材料 | 不足している情報 |
|---|---|---|---|
| 企画の目的 | 要約を試し、原文との差を確認する | 確定した学習方針 | 到達点の確認方法 |
| 対象者 | 生成AIを初めて使う人 | 確定した対象 | 参加人数 |
| 実施する内容 | 自作教材の要約と原文比較 | 確定した教材方針 | 利用するAIサービス |
| 検討中の進め方 | 指示文を参加者同士で比べる案 | 提案として挙げた進め方 | この案を採用するか |
| 開催・運営の条件 | 未定条件を一覧にする | 未定事項のリスト | 開催日、会場、運営人数、参加費、予算 |
| 今回相談したいこと | 方向性と条件の確認方法 | 資料の目的 | 次に誰が何を確かめるか |
見出しの数を守ることが目的ではありません。相談したいことが伝わるなら、欄を統合したり順番を変えたりできます。
1枚に入らないときは、重複から削る
文章を短くするために、リスクや未定事項だけを消すと、判断に必要な材料が不足します。先に、同じ目的を言い換えて繰り返していないか確認します。
この構成で、内容が重複している欄を示してください。
判断に必要な条件と未定事項を残して、文章を短くしてください。
削った情報と、削ってよいと考えた理由を別に示してください。
例えば、「初心者がAIを知る」「初心者の理解を深める」「AIに触れる機会を作る」が同じ狙いなら、まとめられるか検討します。一方、教材の条件や利用サービスが未定であることは、準備を進める判断に関わります。
文体の修正はAIで文章を校正する方法と同様に、意味を守る条件を付けて行います。
予算と効果は、仮定を付けて別に検討する
費用を考える場合は、会場、機材、運営などの項目を出し、金額は見積もりや確認した資料から入れます。仮の金額で計算するなら、「試算用の仮定」と明記します。
期待する効果も、「参加者の作業時間を半減できる」のような実績に見える表現を避け、何を確かめたいかに置き換えます。教材なら「参加者が自分で要約を試し、原文との差を説明できるかを確認する」と書けます。
実測していない数値は、説得力を出すためだけに追加しません。AIが示した外部データを使う場合も、出典と条件の確認を行います。
構成ができたら、次の確認作業に落とす
企画書の最後に、誰が何を確かめれば前へ進めるかを書きます。ただし、担当が決まっていなければ「担当未定」とします。
| 次の確認事項 | 確認したいこと |
|---|---|
| 利用環境 | 会場でネット接続と端末を使えるか |
| 利用サービス | 対象者が使える条件か |
| 運営体制 | 質問対応を含めて準備できるか |
| 費用 | 実際の見積もりがいくらか |
この確認を通じて材料が増えたら、企画書を更新します。構成案は完成した計画として固定せず、判断に必要な情報をそろえるために使います。
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参考情報
公式情報の確認日:2026年10月27日。企画、構成、確認表は本記事用の架空教材です。