AIを使ったポートフォリオでは、完成画像や文章だけでなく、「何を解決したかったか」「自分が何を判断し、どこを直したか」を添えます。実案件がなくても、自主制作と明記した教材で、作業の進め方を示せます。成果や実績を大きく見せるために、未確認の数字を足す必要はありません。
ここでは文章改善と資料整理を題材に、見せる記録の作り方を紹介します。採用や受注の成果を保証するものではなく、説明の材料を整えるための方法です。
見せる相手が知りたいことから題材を選ぶ
使ったAIの名前を並べるより、相手が頼みたい作業に近い題材を選びます。
| 関心のある作業 | 自主制作の題材 |
|---|---|
| 文章を整える | 架空の案内文を、条件を保って短くする |
| 会議後の整理 | 架空の議事メモからタスク表を作る |
| 資料の確認 | 自作の説明文から、要点と未定事項を分ける |
| 画像制作 | 架空イベントの告知画像を作り、文字を確認する |
一つの作品でも、入力から確認まで追える記録があれば、何をしたのかを説明できます。自主制作をクライアント案件と誤解させないよう、題名の近くに「自主制作・架空教材」と書きます。
完成品に、短い作業記録を添える
記録は長い操作ログではなく、見る人が判断しやすい項目に絞ります。
作品名:
区分:自主制作/許可を得た実案件
目的:
想定する読み手:
使ったAI・確認日:
入力に使った材料:
AIに任せた作業:
自分が判断・修正した箇所:
確認したこと:
残っている制約:
「AIが全部作った」「自分が全部作った」のどちらかに寄せず、役割を具体的に書きます。例えば、AIには修正候補を出してもらい、条件が変わっていないかを自分が確かめたなら、その工程を記載します。
文章改善の作品で、原文と修正を比較する
架空の教材として、次の案内文を使います。
参加には申し込みが必要です。場所は調整中です。定員に達した場合は、締切前に受け付けを終了します。
これを短くする場合、「場所は調整中」と「早期終了」の条件を残すことが重要です。作品には、修正文だけでなく、確認した条件も添えます。
| 見せる材料 | 記載する内容 |
|---|---|
| 原文 | 修正前の自作教材 |
| 依頼文 | 短くするが、条件を落とさない指示 |
| 採用した文 | 自分で確認して選んだ修正案 |
| 修正の判断 | 削除してよい重複と、残す条件 |
| 確認方法 | 原文と文ごとに照合 |
実際に使った依頼文や出力を記録してください。本記事の説明例を、自分の実績としてそのまま転用するものではありません。
制作の練習にはAIで文章を校正する方法が使えます。
資料整理では、不明な情報の扱いを見せる
架空の議事メモからタスク表を作る作品なら、「担当者が書かれていない行を未定にした」「提案を確定事項にしなかった」ことが判断の材料になります。
作り方は議事録からタスクを整理する手順を参考にできます。別の自作メモを用意して、根拠の発言と表を対応させると、単なる見た目の制作から一歩進んだ説明になります。
誤りが出た場合も、隠すために記録を消す必要はありません。「最初は期限が追加されたため、原文にない日付を作らない条件を加えた」のように、修正の過程を簡潔に示せます。
実案件を載せる前に、公開できる範囲を確認する
実案件の資料、顧客名、数字、画面、契約内容は、手元にあるだけで公開できるとは限りません。掲載許可と守秘条件を確認し、必要なら自主制作へ置き換えます。
名前だけを伏せても、日時や金額の組み合わせから案件が分かる場合があります。見せる必要のない情報は、最初から材料に含めない方法が取れます。
架空の数字を使う場合は、実績の数字と区別して「教材用」「試算」と表示します。実測していない時短率や売上への貢献は書かず、確認した工程や成果物の範囲を説明してください。
AIへの相談は、事実を増やさない条件を付ける
作品の説明をAIに整えてもらうことはできます。入力には、自分が実際に行った作業だけを使います。
次の作業記録から、ポートフォリオの説明文を作ってください。
目的、自分の担当、AIの役割、確認したことの順にまとめてください。
記録にない成果、数値、顧客名、実績は追加しないでください。
区分は作業記録どおりに記載してください。
自主制作の場合はその旨を明記し、区分が不明な場合は推測せず質問してください。
不足する情報は質問として別に示してください。
最後は、自分の作業を口頭でも説明できるか確かめます。使ったAIの機能説明より、「なぜこの変更を選んだか」に答えられる記録を残すと、相手との会話につながります。
学習の題材を増やしたい場合は生成AIの練習問題を参照してください。実践した内容を振り返りながら学びたい方は、RIALAをご覧ください。
参考情報
公式情報の確認日:2026年10月27日。作品案と確認表は、本記事が提案する自主制作の進め方です。