同じ資料を添付し、同じ文体を説明する作業を毎回繰り返していませんか。Claudeのプロジェクトでは、継続して使う資料と共通の指示をまとめ、その中で会話を始められます。毎回変わる依頼はチャットへ、何度も参照する条件はプロジェクトへ置くと整理しやすくなります。
操作の説明は2026年10月27日に確認した公式ヘルプに基づきます。以下の読書会は架空の練習用題材です。画面の名称や利用条件は、手元に表示される案内も確認してください。
通常のチャットとプロジェクトの使い分け
一度だけ文章を短くしたいなら、通常のチャットから始められます。毎月の案内文、継続中の学習、同じ資料を使った複数の成果物には、プロジェクトが向いています。
例えば読書会なら、案内文と当日のチェックリストは別の会話で作れます。どちらも開催方針を参照できるよう、確定した情報を同じ資料にまとめます。案内文の会話に出た未確定案を、そのまま次の会話の決定事項として扱わないことが大切です。
Claudeを初めて使う場合は、Claudeの基本操作を先に試すと、ファイルの添付や追加の依頼を確認できます。
プロジェクトを作って資料を追加する
Claudeの左側にある「Projects」から「New Project」を選び、名前と説明を入力します。公式ヘルプでは無料アカウントも対象で、無料ユーザーが作成できるプロジェクトは最大5件とされています。
名前は「読書会の案内づくり」のように、一覧で目的が分かるものにします。ただし、プロジェクト名や説明を書くだけで、Claudeへの作業指示が伝わるとは限りません。応答に必要な条件は、プロジェクトの知識に追加する資料や「Set project instructions」に記載します。
知識欄の追加ボタンから、参照してほしいテキストや資料を追加します。最初は次のような短い自作のテキストで十分です。
教材用:架空の読書会の開催方針
対象:初めて参加する人
内容:各自が最近読んだ本を紹介する
持ち物:紹介したい本またはメモ
開催日:未定
会場:未定
申込方法:未定
記載方針:未定の内容は推測で補わない
練習段階で、実際の参加者名簿や連絡先を入れる必要はありません。目的に必要な情報だけで、資料の参照がうまくいくかを確かめます。
共通の指示は、判断が分かれる部分に絞る
「分かりやすく書く」だけでは、期待する出力が定まりません。どの読者に向け、何を変えず、情報が足りないときにどうするかを決めます。
このプロジェクトでは、読書会の案内文を整えます。
読者は初参加の人です。ですます調で、短い文を使ってください。
開催日・会場・申込方法は資料にある確定情報だけを使ってください。
未定の情報は「未定」と示し、勝手に決めないでください。
依頼がなければ、参加費、定員、申込URLを追加しないでください。
文章の末尾に、公開前に人が確認する未確定事項を別に示してください。
共通の指示に毎回の細かな文字数まで詰めると、短い告知と長い説明文の両方を作るときに扱いにくくなります。今回だけの条件は、チャットで「今回は短い告知文」「今回は持ち物の説明」と追加します。
指示の組み立て方を詳しく知りたい場合は、Claudeプロンプトの書き方も参考になります。
別の会話で再利用できるか確かめる
最初の会話では「資料を基に案内文の下書きを作ってください」と頼みます。次に同じプロジェクト内で別の会話を始め、「準備が必要な項目を、確定・未定に分けてください」と依頼します。
ここで見るのは、文章の出来栄えだけではありません。開催日が未定のままか、実在しない申込先が足されていないか、持ち物が元の資料と一致するかを確認します。
| 確認する項目 | 教材で期待する状態 |
|---|---|
| 開催日と会場 | 具体的な日付・場所を作らず、未定と表示 |
| 持ち物 | 本またはメモの意味を保つ |
| 参加費と定員 | 根拠がないので新しく追加しない |
| 申込方法 | 架空のURLを作らない |
期待する状態と違ったら、「どの資料のどの記述を根拠にしたか」を確認し、資料か指示を直します。同じ修正を各チャットで繰り返すより、共通の前提を直すほうが管理しやすくなります。
知識・会話・メモリを同じものとして扱わない
プロジェクトに追加した知識と共通指示は、継続して参照させるための置き場です。別チャットの内容がすべてそのまま共有される、という意味ではありません。
一方、現在のClaudeにはプロジェクトごとのメモリもあります。公式ヘルプでは、アカウントのメモリとの関係や「Use account memory」の設定が案内されています。「プロジェクトを分ければ、他の会話とは常に完全に隔離される」と思い込まず、メモリ欄を確認します。
金額、締切、名称など、間違うと困る条件はメモリ任せにせず、更新日を付けた参照資料へ記録するのが実務的です。古い資料と新しい資料の両方を残す場合は、どちらが有効なのかを明記します。
共有と終了時の整理
個人の練習は自分だけが使う状態から始めます。組織向けプランで共有する場合は、誰が閲覧できるかだけでなく、資料や指示を編集できるかも確認します。プロジェクトをアーカイブしても共有権限が自動で取り消されるわけではありません。
続けて使う予定があるなら、最後に「確定した条件」と「次回確認すること」を短い資料へ整理しておくと再開しやすくなります。入力内容の見直しにはAIリテラシーの基本も役立ちます。
小さな用途から継続利用へ
最初から仕事の資料をすべて集めるより、一つの用途で資料と指示を整理し、別の会話でも期待どおり使えるかを確かめるほうが始めやすくなります。AIの活用を練習しながら広げたい方は、株式会社ティーラが提供するRIALAの学習内容をご覧ください。
参考情報
公式情報の確認日:2026年10月27日。本文の教材・確認表は本記事用に作成したもので、実在するイベントの実績や実機での性能測定ではありません。